フォワードパラレル parallel basic slalom |
スキーの回転などでお馴染みですね。 |
等間隔に並べられたコーンの間を軽快にぬって滑るパラレルでエッジング(角度付け)の特訓です。 スウィズルで上下の屈伸のリズムを掴んでいれば、ちゃんと進みます。 スウィズルで鍛えた両足の加重と前後のバランスの仕上げです。 |
基本の動き | ||
(0) 準備
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この練習ではリズムが大切なので冒頭で述べたような、パイロン等の目標があるかないかで 上達の度合いが大きく変わってきます。 パイロンがベストですが、目印になるものなら何でも構わないので等間隔に並べます。 私的には、チョークが制限なく並べられて他の人に邪魔にならないので気に入っています。 できるだけ長く作って下さい。リズムを体に覚えさせる為にもできれば20個以上。 一般的な間隔は1.5mですが、初日は2mくらいで始めるのがよいでしょう。 (チョークだと間隔が変わるときに書き直しになりますが(^^;) |
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(1) センターエッジ
赤丸は膝小僧の位置 |
軽く膝をまげて膝がつま先より前にある状態です。 馴れてくると踵寄りに重心がかかっています。 |
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(2) 左旋回
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下半身をひねります。 両膝の先に紐でもつけて引っ張られる様な感じで両膝を左に向けて揃えます。 すると自然に足の裏の重心も左に寄ります。 滑走時は上体(水色部分)がさらに左にあることに注目して下さい。 |
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(3)
右旋回
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左旋回と対照的になります。 以降、(2)、(3)の繰り返しです。 (1)の状態は一瞬だけですね。 |
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基本のポイント | ||
スタンス
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足は肩幅程度に開いて下さい。 スキーでは足を揃えたりする姿が浮かびますが、手始めはここから。 まぁ本人がくっついているつもりでも、傍目から見るとくっついていないもんですが(笑) 但し、開きすぎるとエッジが揃いません。 |
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姿勢
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軽い前傾で、腰を落として膝を少し曲げた状態を作って下さい。 この曲がった膝を左右にスイングさせて方向付けをします。 太股にかるく手をあてるのも良いでしょう。 視線は初めは数個先のパイロンをみる感じで。 速度に応じて遠くに置いて下さい。足元を見ずにバランスを体で感じます。 初めの数個をクリアして間隔と自分のスピードを掴んだら同じリズムで体を動かします。 スラロームはリズムです。 一つパイロンを倒すと連続して倒すのもこの理由からです。 リズミカルにシューズの向きを変えて、小石等につまずかないように踵重心を意識して下さい。 加速のGに対抗する為に、軽い前傾を維持します。 |
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上から見た膝の動き
前から見た膝の動き |
両膝を振り子の様にスウィングします。 その左右動きにあわせて足をねじります。 左右に振る動きと、腰を使って上下する合わせ技です。 少し極端に表記してありますが、そういう気持ちで試してみてください。 上体を回転の内側には置くことは無理ですが、エッジと足裏の感覚に意識を集中して下さい。 滑走時は下記の様に、上体が固定されて下半身ごとスウィングします。 下手なうちはツイストでも踊っているようになってしまいますが我慢のしどころ。 あも、あまり膝の動きにとらわれないでください。 両足が同じような角度を保ってエッジを切り替えられていることがポイントです。(次項) この動きはインラインシューズを履いていない状態で、試してみると感覚が掴みやすいです。 |
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エッジング
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上記の膝の動きが出来ていれば、両足が同じ方向に傾いている(コレスポンディングエッジ)は出来ているでしょう。 この時に常に上体がが回転の内側にある様に意識して下さい。 回転の内側にくる足のアウトエッジにはちゃんと乗れていますか? 両足を足をそろえてねじり込むという感覚が私的にはぴったりくる表現です。 パラレルでは速い切り返しですが この足をねじ込むようにエッジを使うことに膝の動きをあわせることができるようになると 平地での加速や坂道での減速もこれらの応用で可能になります。 右への旋回が弱い方が多いので(ひとごとじゃないけど(^^;))そういう方は 特に右側のアウトエッジは苦手になりやすいので意識的に練習した方がよいでしょう。 |
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上体
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上半身は正面を向いたまま、ほぼ真っ直ぐに進みます。 下半身だけが、振り子の様に左右に振れる動きです。 |
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いや〜ん。上手くできない | ||
曲がり切れない | ●旋回の感じが掴めていない。 パイロンの間隔をより広げて練習して下さい。ちょっと難しいけどたまに通れるくらいの間隔がベストです。 ●エッジが出来ていない。 足の幅が自分が思っているより広いはずです。こうなるとコレスポンディングエッジは出来ません。 |
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エッジは出来ているはず | ●足首だけ曲げてエッジを作っている可能性があります。 屈伸を意識して、上体を回転軸の内側にもっと加速してください。 旋回の速度が遅いと、上体を内側に傾ける事はできません。 |
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尻餅をついた | ●踵重心を意識しすぎて、足が前に抜けています。(この場合は足だけが先に先行してしまう状態) 原因は膝を曲げるときの動きが、腰をおろすような動作になってしまっているからです。 足裏は踵加重でも、重心は膝、つまり体より前にあるようにして下さい。 膝を曲げるときに、前に膝をついて座る様なイメージで前方に重心を落とすのがポイントです。 また、坂道では傾斜に対して腰がひけてしまうので余計に足が前に抜けやすくなります。 |
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馴れてきたら・・・ | ||
1)1.5m | パイロンの間隔を標準の1.5mにして下さい。 | |
2)両足の加重配分 | a)回転の外足に加重した旋回 b)両足均等な加重での旋回 c)内足に加重した旋回 (a)が基本ですが、それぞれを意識して切り換えながらトレーニングすると将来役に立ちます。 |
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スキーの経験がある方は、このあたりもすんなりクリア出来るでしょう。 この要領でもっと大きく方向を変えるのがパラレルターンとなりますが、まずは、シザースから先に解説します。 |