バックからフォアへの切り返し これで飛燕の部品は揃った・・・んですけどね・・・ (;;)

クローズドと呼ばれるターンの形を練習します。

飛燕や大蛇で苦労される方も少なくない部分ですが、とっても個性がでてスムーズに決まれば格好いいものです。
前項のかぶせ足の練習と引き足の練習をしておくと、かなりスムーズに習得できると思います。

まず事前に・・・

この足の形で下手にコケると骨折や捻挫も十分ありえます。
事前に十分な柔軟をして下さい。 それから連続した練習は腰、膝にかなり負担をかけます。
無理をしないように負担を減らす為に出来れば逆回転も一緒に練習しましょう。

これらの技は軽微な下り坂(場合によっては上り坂)で、ゆっくりと重心の位置やフォームを確認しながら練習すると簡単です。
勾配がスピードの代わりのGになります。慣れたら平地で、やや勢いをつけて練習します。

とにかく、体に覚え込ませましょう。
苦手な方向も連続で100往復もすれば(運痴の場合)、むしろ得意技に近づきますから。

右回りなのは筆者が苦手な方向を克服の為に再検証したためです。(^^;)

1)回転前

スネークまたはBクロスの状態です。
主な重心は右足にありますが、Bクロスで解説したように下げ足も少し膝がまがるくらいの余裕をもたせて6:4〜7:3でちゃんと加重して下さい。

体が起き上がるので回転で振られることがなく、重心の交換も極端にならないからです。

この時、軸線(左図の青い線)を意識して下さい。

2)回転前半

回転軸になる左足を、その場にとどめるような感じで少しだけ加重を増やして下さい。
回転軸が後退を続けていると当然回転できません。
(左足に全加重をして一瞬バックワンフットになるダイナミックな切り返しは別です)

この瞬間、頭だけ先に回転方向を向くことで安定度があがりますが、体が前に倒れているとうまく振り向けません。
しかし、下半身が安定していると頭は胴体と同じタイミングで回転させても特に問題ありません

振出足(右足)をアウトエッジ状態で、矢印のように回転させます。
ここがポイントで、必ず軸線より後ろまでちゃんと足を退いて下さい

この時、振り出し足にある程度重心がのっていると動きが滑らかになります。
(1)で7:3なら6:4くらい。6:4なら5:5くらいのイメージでしょうか・・・多分。(^^;)
この加重配分が滑らかさのバロメーターのひとつだと思います。

背筋を伸ばして踵を突き出すような感じで後ろ足を振って下さい

3)回転後半

右足をキレイにひければ上半身も捩れが戻るように下半身について回転をはじめますので最後に軸足(左足)で蹴り出すことによって回転を補助しながらの加速してあげます。
その為に、左足もふくめ腰が落ちて、両膝が軽くまがっているスタイルを意識して下さい。

この時、振出足の退きが不十分だと回転に無理がでます。(左図の緑)
・・・っていうか、回転しません。(^^;)

たったこれだけのことに気がつくのに、随分時間がかかりました。
(T-T)




2003/03/14作成

切り返し色々

バックからの切り返しのパターンは人によっていろいろあるのですが、当初、私が参考にさせてもらったものは、この2つの切り返し方です。
体重の移動や、それぞれの足の位置、動きは個性が出る部分ですので色々と自分にあった切り返しを掴んで下さい。

軌跡と旋回の瞬間

比較的簡単な切り替えし

重心が極端に移動しないで、スタンスが大きくとれるのでパイロンに
合わせやすくこちらの方が習得が簡単です。

真横を向いた瞬間、腰を落とした上半身の誘導がキモです。

 
1

バッククロスでパイロンを抜けます。

 
2

右足:
重心はやや踵よりに移ります。

左足:
パイロン周辺で大きくエッジを切ります

 
3

右足:
左足の回転をきっかけに上半身の捻りに合わせて90度回転します。
踵を軸に回っているのがもうひとつの切り替えしとの違いです。

左足:
このあたりでほぼ真横を向きます。

 
4


右足、左足ほぼ対称になる一瞬です。
それぞれが、フラット〜ややアウトエッジになっている為
足を広げた、ややガニ股気味のスタンスになっています。

左足の後進が止まると同時に右足が前に進みだします。

上半身の捻りに合わせてそれぞれの膝を進行方向に倒して回転を誘導します。
ここで腰がちゃんと落ちて膝に余裕をもたせていることが重要です。

 
5

左足:
軸足としてアウトエッジに倒れてゆきます。

右足:
フラットから被せ方が大きくなるにつれて
アウトエッジに倒れ込んでゆきます。

 
6

左足:
右足の追随が始まります。

まとめ

横を向いて向きが変わる瞬間に足が広がっているので、パイロンを通過しやすいのはこちらです。
この横を向いた瞬間が短いほど、滑らかな動きになります。

後半での回転は左足が軸足として機能していますので、体重交換が急激でなく、簡単かもしれません。
左右の加重配分については、かなり怪しいので鵜呑みにしないでください。・・・って全体に言える事ですケド。


軌跡と旋回の瞬間

より高度な切り替えし

左足が横を向く瞬間には、右足が前に進みだしています。
スピンの流れるような動きが美しい切り返しですが旋回中に
左足から右足への極端な重心移動が伴うので結構難易度は高いです。

 
1
バッククロスでパイロンを抜けます。
 
2
左足:
殆ど重心は左足にあります。
その重心をのせたまま、(「括弧」を書く感じで下げてきます。

右足:
重心は爪先に少しだけ残っている感じです。
 
3
ボウゲンの型でおこなったブレーキのスタイルを思い出して下さい。
アウトエッジで、膝は内股、足は「ハ」の字のアレです。

右足:
左足を追うように回転します。
右足の膝を内側に向けることで、膝と膝が向き合うように内股になります。
ここで足幅が開かないように踏ん張って下さい。

左足:
体重を集めたまま横を向きます。
爪先やや小指寄りに体重をもっていき少しアウト側に寝かせるようにして、さらに下がる方向を変えます。
ここでちゃんと曲がらないと、足が開いて右足が前にでなくなります。

前後の重心は、真ん中〜前にあります。
感覚的には、トゥトゥというより、両膝を軸に回るようなイメージです。
それに合わせて、重心を右足へ移します
腰が落ちていれば回転の不安もなくなりますが、腰がひけていれば重心が後ろに逃げちゃいます。
 
4


左足が下がっているのに右足が前に進みだして、さらにその右足に加重を移す・・・
この瞬間が一番難しい部分です。

右足:

上半身の捻りを利用して回転しながら左足にかぶせます。
切り返しで加速できるかどうかは、この瞬間の右足にかかっています。

左足:
このあたりでアウトエッジになっていないと、どんどん下がってしまいます。
重心が踵側にのこっていると、右足を被せて足を絡めることができません
また、柔軟性に自信があれば別ですが、ここで踵に重心が残っていると
軸足の捻りが限界を越えても回転することがなく、関節を痛める可能性があります

両膝で回る感じですが、不慣れで勢いがない場合は、どうしても重心が膝に集めにくいので
両手を斜め前に突き出して練習してみて下さい
前方への転倒の準備もできて安心するので、重心も前に寄りやすくなります。

慣れて勢いがのってくると、遠心力もつき、後傾でも膝に重心が寄ります。

 
5
右足:
交差させるように足を進めます。

腰の位置が高いと、このあとの交差が不十分になります。

初めのうちは、回転の時に重心移動がスムーズでないので勢いが死んで
このあたりで止まってしまうと思いますので、繰り返して体に覚えさせましょう。

当然、左右で繰り返しながら練習することが大事です。
酔い防止にもなりますし、片方向への膝や腰への負担がなくなります。
なんといっても、苦手方向をなくすことが重要ですので。
 
6

ぶどうの蔓(つる)と呼ばれるように絡まった足の形を意識して下さい。
右足の交差量が増えて来ると、左足が引きずられたように動きだします。

うまく回転できるようになると、このまま止まらずにフロントクロスが始まります。

細かくなったので大まかにまとめますと・・・

1) 左足に重心を集めて「し」の字で止める。

2) 右足膝を内側を向けて両膝を向き合わせた形で膝で回る

この時、左足から右足へのスムーズな重心移動。

3) 右足に重心をのせながら足を絡ませる。

*) 腰を低く。

・・・・ってとこでしょうか?

切り返しで減速しないコツ

どうしても達人たちのような綺麗な回転や速度を殺さないスムーズな切り返しが出来なかったのですが
各スポットの皆様の助言を頂きながらなんとなくイメージがつかめました。

バックスネークからそのまま下げ足を内側に急旋回させる事で後進→前進への切り返しを行うのですが・・・

速度が落ちる切り返し

(段々解説図が手抜きされて人間離れしてゆきますが突っ込まないで下さい)

とりあえず、比較した方がわかりやすいと思いますので解説しますと
従来の私の切り返しはこんな感じでした。

下げ足がインエッジになると、パワースライドの様に勢いをそこで吸収してしまうことになります。
また下げ足の回転半径が大きくても体軸の中心は前足側に残っていびつな回転になります。

速度が落ちない切り返し
下げ足をアウトエッジにすることで回転半径が小さくなり重心も体軸に近づきますので、回転性があがります。
つまり、アウトエッジの角度を深くする分だけ下げ足も小さな円を描いて体軸の中心に近づく事になります。

このとき、足の裏の重心はつま先側にあるように呉々も注意して下さい!!
踵に重心が集まっていると、バランスを崩しても負荷が逃げることが出来ないので骨折の危険もあります。

逆に下げ足を旋回させると同時に体の真下に引き寄せるようなイメージでも同様の動きになると思います。